
退職年金サービスで世界をリードし、アジア全域の保険会社ともパートナーを組む米アテネ。安全な利回りを提供するグローバルなオルタナティブ(代替)資産運用会社アポロと協力し、現代において最も喫緊な「退職後問題」の解決を目指している。アテネのCEO、グラント・クヴァルハイムと、アポロ日本代表の柏樹康生が取り組みについて語った。
柏樹康生:日本経済は転換期を迎えています。数十年にわたる実質ゼロ金利政策の後、日本国債の利回りは上昇、インフレ率も2015年以降3倍となり、一連の改革を背景に賃金上昇が現実になりつつあります。この傾向は総合的に見て、長らく期待されてきた日本経済再覚醒の兆候と考えられます。しかし、インフレ率が国債利回りを上回る中で、日本の退職者や老後資産を形成する方にとり新たな課題が生まれています。
人々の心情が変わり、現金保有が見直される中、iDeCo(個人型確定拠出年金)の利用拡大やNISA(少額投資非課税制度)の拡充は、退職後の生活に備えた貯蓄の有効手段でしょう。しかしベータ依存の公開株式市場商品のみですと、集中・相関リスクの点から個々人の投資ポートフォリオは脆弱です。その結果として、日本では、安全な利回りを創出し、個人が退職計画を立て、変動性を管理し、インフレヘッジを行うにあたり、新規かつ安全な収益源を提供することが喫緊の課題となっています。
グラント・クヴァルハイム:日本の保険会社は、退職者にこうした問題に対する解決策を提供する上で、重要な役割を担っています。資産プールや運用専門性を活用し、保険の枠組みの中で商品を提供することで、保険会社は貯蓄者や投資家が個人では達成不可能なリターンと安定性を実現するためのソリューションを創出できます。ただし、それを実現するためには、保険会社には規律ある運用と併せて新たな革新の導入が求められます。
日本では、人口の約30%が65歳以上であり、新たなソリューションと持続可能な収入をもたらす商品の必要性が急激に高まっています。2030年までに日本の退職者人口もさらに増加すると予測されることから、この傾向は加速し、日本は世界で最も重要な退職年金市場の一つとなるでしょう。アテネが再保険会社として日本の保険会社と構築しているパートナーシップは、日本の退職者のニーズへ最適な形で対応する上で、従来以上に重要性を増しています。
2009年の設立以降、当社は世界的に高まる退職年金サービス需要に応えてきました。米国において株価指数連動年金の販売で首位を維持し、退職者に保証付き所得の形で利益を直接提供しています。退職後の生活の安定、保証付き所得の提供、投資の元本割れリスクからの保護、そして税制優遇制度を利用した成長実現を通じ、約250万人の契約者を得ています。
米国における実績とアポロとの連携により、当社は豊富な専門知識と商品知識を活用し、日本の保険会社やその他の金融機関が、契約者に退職後の安定を提供できるよう支援します。
柏樹康生:日本はアポロにとって米国に次ぐ重要市場です。当社のグローバルな事業基盤により、構造変化に直面する日本向けにサービスの迅速な拡大と柔軟な提供が可能です。退職年金エコシステムに30年以上携わってきた実績を生かし、当社は安全な利回りで、下落リスクを抑制した日本市場向けの投資商品を提供します。
グラント・クヴァルハイム:日本は退職年金サービスで最も重要な市場の一つです。日本の保険会社に対し、アテネの大規模な永久資本を生かし、退職金運用ニーズや保険負債特性に連動した安定的な資金を提供できる機会があると考えます。当社は、既に再保険を通じて日本の保険会社のバランスシート最適化と資本の解放を支援しています。また、当社の再保険ソリューションは、保険会社のイノベーションを支援することで、保険契約者へのサービス提供能力も支えています。過去5年間で日本の保険会社7社と8件の再保険取引を実施、うち2件はブロック再保険取引で、総取引額は約190億ドルに上ります。
現在、日本の保険会社にとっても、革新的な解決策を検討する上で、最適な時機が到来していると考えています。数十年にわたる低金利の後、日本国債利回りの上昇は円建て保険商品の再活性化をもたらし、外国為替ソリューションが見直される中、再保険市場の様相も変わりつつあるのです。
グラント・クヴァルハイム:アテネは安定性を柱に多様なビジネスモデルを構築しています。再保険、ファンディングアグリーメント、米国における個人年金および企業年金向け団体年金という4つが主要事業です。また、アジア太平洋や他地域の機関投資家向けに販売される投資適格スプレッド商品であるファンディングアグリーメントをベースとした債券の最大発行体としても展開しています。こうした円建てを含む複数通貨・複数期間での債券発行ができることは、成長促進の実現のために、安定的かつ低コストの資金調達源を退職年金ソリューションに組み込めるのです。
こうした資本提供能力が、当社のあらゆるサービスの礎となります。350億ドルを超える規制対象資本に加え、一流格付機関からA+(または同等の)格付を付与された堅牢なバランスシートを維持しています。アポロの類のない(M&Aや資金調達などの案件を打診・発掘・取得する)オリジネーション能力を通じ、債券が95%、投資適格資産が95%で構成される高格付ポートフォリオを実現しています。これが業界でも高い成果を生み、法定資本対引当金比率(11%対10%)は高く、調整後レバレッジ比率(24.9%対27.2%)、信用損失(11ベーシスポイント対13ベーシスポイント)はいずれも低い数値を達成しています。規律あるリスク管理、資産・負債の整合性担保、定期的なストレステスト(健全性審査)により、長期的な安定性の確保を実現しています。
グラント・クヴァルハイム:アテネの創業者ジム・ベラルディとアポロのCEOマーク・ローワンは、退職年金に特化した専門会社に対する市場ニーズを捉え、2009年のアテネ設立以来、協力体制を築いてきました。資産運用と保険を組み合わせた企業形態は、業界においてここ数十年で一般化し、2022年には、アテネとアポロが合併、アテネは上場企業であるアポロの完全子会社となり、アポロはアポロ・アセット・マネジメント(資産運用会社)とアテネ(保険会社)という2つの主要子会社を有するようになりました。この連携で、流動性の低い退職年金負債と格付の高いプライベートアセットの連動が生み出す利回りプレミアムが、アテネによる日本の保険会社への価値提供を可能とし、保険会社が契約者に確かな退職後の生活を支援できるよう後押ししています。アテネは米国、カナダ、バミューダに拠点を置く、主要な退職年金ソリューション企業へと成長しています。
柏樹康生:アジア太平洋地域におけるアポロの事業拡大は、当社が同地域で20年近くにわたり築いてきたプレゼンスを強化するものです。東京オフィスは2019年に開設され、当社のプラットフォームを通じて、同地域において、柔軟なエクイティおよび利回り重視のソリューションに対する需要の高まりに応えています。オリジネーション、保険、資産運用分野で着実に事業拡大を図っています。
この統合的アプローチで、資産運用、退職年金、資本をワンストップで提供します。
本記事は2025年12月16日に日経電子版広告特集で公開されたものです。
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